「介助者」から「命を守る人」へ。災害時の支援について考えたこと

「介助者」から「命を守る人」へ。災害時の支援について考えたこと

こんにちは、伊東です!

最近、地震や台風、大雨など、自然災害について考えさせられる出来事が続いています。

7月には熊本県で最大震度7を観測する大きな地震があり、台風や大雨の際には強風や洪水などへの警戒も必要になります。

災害はいつ起こるか分かりません。

そして先月、CILひかりでも災害時の緊急対応についての研修がありました。

今回はそこで学んだことの中から、特に自分の中で印象に残ったことを書いてみようと思います。

普段の介助で大切にしている「本人の意思」

自立生活における介助では、基本的に本人の自己選択・自己決定を尊重することがとても大切です。

介助者が「こうした方がいい」と勝手に決めるのではなく、

「本人がどうしたいのか」

を中心に考え、その生活を支える。

自分も普段の介助では、そこを大切にしています。

ところが、今回の研修で改めて考えさせられたのが、緊急時はどうするのか?ということでした。

大地震が来た。その瞬間に確認するのか?

例えば、スマートフォンから突然、緊急地震速報のアラームが鳴ったとします。

数秒後には大きな揺れが来るかもしれない。

研修を担当して下さった東さんが言うには、アラートが鳴ってから0~6秒後くらいには実際に揺れがくるとのことでした。

考えてる時間はなさそうですね💦

自分で素早く机の下へ移動できる人なら、自分自身で身を守る行動ができます。

しかし、重度の障害があり自力ですぐに移動することが難しい方や、ベッド上で過ごしている方の場合はどうでしょうか。

普段の介助と同じように、

「頭を守るためにクッションを乗せてもいいですか?」

と、一つひとつ確認している時間がない場合があります。

研修では、そうした生命や身体に差し迫った危険がある状況では、まず本人の頭部をタオルやクッションなどで守り、介助者自身も安全を確保するということを学びました。

この話を聞いたとき、自分の中ですごく腑に落ちたことがありました。

緊急時は「介助者」から「命を守る人」になる

普段の介助では、本人が人生の主役であり、介助者はその選択を支える存在です。

でも、災害が発生して生命の危険が目前に迫っている数秒、数十秒の間は、少し役割が変わる。

自分の中では、

「介助者から、一時的に保安員・救助者になる」

というイメージが一番しっくりきました。

これは、本人の意思を軽視するということではないと思います。

むしろ、本人がこれからも自分の意思で生活していくために、まずその命を守る。

そのための緊急対応なのだと感じました。

もちろん、何でも「緊急だから」で介助者が勝手に判断していいわけではありません。

だからこそ、何も起きていない普段のうちに、

「地震が来たらどうするか」
「避難するときはどうするか」
「停電したら何が使えなくなるか」
「本人にとって何が生命維持に必要なのか」

などを、本人と介助者の間で共有しておくことが大切なんだと思います。

「知っている」と「動ける」は違う

今回の研修を受けてもう一つ感じたのは、

緊急時の対応は、知識として知っているだけでは足りない

ということです。

実際にスマートフォンから警報音が鳴り、建物が大きく揺れ始めたときに、冷静に判断して体を動かせるのか。

自分自身の安全も確保しながら、目の前にいる人の命を守れるのか。

そのためには普段から「この場合はこう動く」と考え、訓練しておく必要があるのだと思います。

災害時に支援が必要な人にとっては、そばにいる介助者の判断や行動が、そのまま命を守ることにつながる場面もあります。

そう考えると、緊急時対応を学ぶこともまた、介助者としてとても大切な仕事の一つだと感じました。

命があってこその「自立生活」

普段は本人の意思を尊重し、本人が選んだ生活を支える。

そして緊急時には、その人がこれからもその生活を続けられるように、まず命を守る。

一見すると別々の考え方のようですが、最終的に目指しているところは同じなのかもしれません。

「その人が、その人らしく生き続けること」

そのためにも今回学んだことを忘れず、いざという時に動ける介助者でありたいと思います。

投稿者について
「介助者」から「命を守る人」へ。災害時の支援について考えたこと

ケアアテンダント 伊東俊一

妻と子供と猫を愛するおじさんです。趣味は温泉巡りとゲームです。出会う方1人1人を大切にしていきたいです。よろしくお願い致します。